第2章 グーグルで「売れるホームページ」を作る

グーグル・アナリティクスで日々情報を集める

この章では、グーグル営業で利用するwebマーケティングの方法について具体的にお話しします。

医師は患者さんから「熱っぽい」「胃が痛い」などの容態を聞き、心臓の音を開いたり舌の様子を見たり、レントゲンを撮ったりしてどこに問題があるのかを探って問題点を分析します。その上で「風邪だな」「胃潰瘍をおこしているな」などの判断を下すわけです。グーグル営業でも、まず自社のホームページの問題点を探り、分析するところから始めます。

ホームページの来訪者が少ない、来訪者はそこそこいるのに問い合わせが少ない、トップページを見ただけで去ってしまうユーザーが多い。こういったボトルネック(仕事の進行の妨げとなる要素)を見つけない限り、どこから改善すればいいのか分かりません。分析する前にいきなり制作会刊に「もっとカッコよく作ってくれ」などと頼めば、コストがかかるばかりで何も改善できないのは明らかです。

自社のホームページの現状を分析するために使うのが「グーグル・アナリティクス」というアクセス解析ツールです。皆さんも日々さまざまなホームページを閲覧していると思います。皆さんがそのホームページのどんなページを見ていたのか、どれぐらいの時間見ていたのか、どんなキーワードを検索してホームページにたどり着いたのか、どのページから離脱したのか、などの情報はしっかりと残っているのです。

アクセス解析は、ホームページの現状を「見える化」「測る化」する効果があります。例えば、ユーザーがすぐに出て行ってしまうのなら、ホームページが読みづらい、ユーザーが欲しい情報が載っていない、ユーザーが欲しい商品やサービスとは違うものを扱っている、などの原因が考えられます。アクセス解析ツールを活用し、客観的データをもとに分析と改善を続ければ、ホームページは確実に良くなっていきます。

アクセス解析の結来→ホームページの問題点の明確化→原因分析→改善案の実行→アクセス解析の結果の検証このようなサイクルをもとに、webマーケティングは日々改善していくことが基本です。

アクセス解析では大きく分けて次の3つの点が分かります。

1、入り口

どのくらいの人が訪れたか?(セッション数、ユーザー数)どこからどうやって来たか?(リファラー)最初はどのページに来たか?(閲覧開始ページ)

2、サイト内

どれくらいページを見たか?(平均ページビュー数)どのページがよく見られているか?(上位閲覧ページ)見られたいページは見られているか?(ページ別の詳細)惣定した通りの誘導がなされているか?(ナビゲーションサマリー)

3、出口

問い合わせフォームは機能しているか?(目標到達プロセス)どのページで離脱してしまっているか?(離脱ページ)そのほかにも、新規に訪れた人なのか、リピーターなのか、どの地域に住んでいる人なのかという点も分かりますし、何時ごろホームページを閲覧していたのかも分かります。

ただし、分析マニアにはならないよう注意してください。実際にツールを使ってみると、さまざまな情報が得られるので、頻繁にグーグル・アナリティクスを見て「あ、先週はユーザー数が少なかったな」「今週は離脱者が多いな」と数字にとらわれるケースも少なくありません。アクセス解析の一番の目的は、サイトを改善し、売り上げにつなげること。

分析をするだけでは何も改善されないので、グーグル・アナリティクスのデータは1つの指標として参考にする程度だと考えてください。改善個所を発見するために、次の3点を念頭に置いて分析を行います。

1、どのデータを見れば問題が特定できるかを知る

2、それぞれの数字の基準値を知る

3、どこが問題であるかの仮説を持ちながらデータを見る

工藤龍矢書籍『グーグル営業』より抜粋

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