ステップごとに目標を設定する
グーグル営業では目標設定が必要です。目標を立てないままやみくもにホームページを改善しても無駄に労力とコストをかけるだけでしょう。目標設定のための基準となるのが「コンバージョン」です。
BtoBのホームページの場合、目標とするのはいかにコンバージョン率を上げるかという点です。ホームページを閲覧したユーザーが無料見積もりや高品についての問い合わせをしたり、または商品購入の申し込みをした場合などにコンバージョンが成功したといえます。ホームページは訪問者を顧客にするための導線が設計されていることが重要なのです。グーグル営業では、プロセスごとに目標値が設定されています。
ステップ1 キーワード広告やグークル、ヤフー経由での集客
一般に、ホームページを間覧する入り口として次の3つが挙げられます。
1、検索エンジンでキーワードを検索する
2、リンク先から入る
3、お気に入りの中に入っているリストから入る
このうち最も重要なのが1で、グーグルやヤフーなどで上位に表示されているとクリックしてもらう確率が高くなります。1位表示で3~5%のクリック率を得られると考えられるので、これを目標としてSEOを行うわけです。
ステップ2 コンバージョン
コンバージョンに導くためのホームページにするには、平均ページビューが3~5ページであることが基準となります。トップページをざっと見ただけでサイトを去ってしまうユーザーの割合を「直帰率」といいますが、直帰率は60%以内におさえるのが理想的です。つまり10人中4人が3~5ページ閲覧すれば、コンバージョンにつながる確率も高くなります。
そして問い合わせや無料見積もりなどのコンバージョンにつながるキーワードの割合は、普通名詞1%、国有名詞10%が1つの基準です。例えば「アサヒスーパードライ」という固有名詞で検索をしたユーザーに関しては、10%が次のステップ、問い合わせにまで移るのが合格ラインです。なぜなら、固有名詞で検索する場合は、「アサヒスーパードライを飲みたい」というニーズを持っているユーザーが多いからです。これに対して、「生ビール」という普通名詞で検索したユーザーは、特定のビールを飲みたいと思っているわけではないので、コンバージョン率は1%で構わないと考えます。たいていはここまでいかずに、固有名詞で検索したユーザーでも2~3%、普通名詞は0.1%や0.05%という微々たる数字です。
ステップ3 セットアップ
通常、コンバージョンしてきた顧客の30%~50%を営業マンに引き継いで、次のステップ4に進めるのが正しいセットアップといえます。また、セットアッパーには品質とスピードが求められます。問い合わせに対応するセットアッパーの対応スピードは、営業成約に関係するというデータがあります。2時間以内にセットアッパーが対応すると48%が成約し、半日だと20%、1日かかると2%、2日以上かかると0%になります。半日以内にセットアッパーから担当常業マンに引き継ぐなどのアクションが必要なのです。
コンバージョン率がアップすると、セットアッパーは多忙を極めるようになります。1つの基準として、月間のコンバージョン数が50件を越えたら、顧客管理のデータベースソフトを使って、顧客管理と社内での情報の共有、抜け漏れのチェックをすることをお勧めします。そして顧客のデータベースと履歴を、セットアッパーから営業マンへ確実に引く継ぐようにしましょう。
ステップ4 営業、成約
ホームページから問い合わせた「顧客」を成約にまで結び付ける割合は20%が目標です。
ホームページを見て問い合わせをした顧客は商品やサービスに対するニーズが高まっているので、成約に結び付く確市中は高まっていて当然です。ここから先は営業マンの腕の見せ所となります。
工藤龍矢書籍『グーグル営業』より抜粋