「プッシユ型営業」から「プル型営業」へ

皆さんも、経験があるのではないでしょうか。休日に自宅でくつろいでいるところに、「今賃貸にお住まいですか?いい不動産の情報があるんです」 「ハウスクリーニングサービスの○○です」と売り込みの電話がかかってくることが。これを「プッシュ型営業」といいます。パブル期まではプッシュ型営業が主で、営業マ

ンが突然家を訪ねてきて何十分も強引に粘ったり、連日電話でセールスしたりといったことはよくある話でした。バブル崩壊後、景気が悪くなってからは強引に売り込んでも売れないので、お客様の立場に立って考えるような営業方法がさかんに求められるようになったのです。

そして今プッシュ型営業の代わりに注目されているのが、「プル塑営業」です。

プッシュが押すのに対して、プルは引く。顧客を自発的に呼び込むのがプル型営業といえます。プル型営業の代表格はインターネットです。ホームページを見て商品やサービスに興味を持った人が連絡してくるので、これほど営業しやすいターゲットはありません。欲しくもない人に対して売り込むより、もともとニーズを持っている人にセールスする方が、営業マンの労力は少なくすみますし、売り上げに結び付く確立も高くなります。プル型営業はより効率的で、営業マンにとってもストレスのかからない営業方法なのです。

自社はこの先もプッシュ型でいくべきか、プル型にシフトすべきなのかは、集客14類型に沿って、自社は何が得意で何が不得手なのかを見極めるといいでしょう。

若い営業マンが多い企業では、プッシュ型の方が向いているかもしれませんし、パソコンに興味のある社員が多い場合はプル型に切り替えた方がいいかもしれません。プッシュ型とプル型の黄金比率は100対0、もしくは0対100のどちらかです。中途半端に両方を導入するよりは、自社の強みを生かす方が効果はあります。

プッシュ型営業を選択した場合は、本コラムは参考にならないでしょう。よくある「ナンバー1セールスマン」が出している本などを読んで研究をすればいいと思います。プッシュ型営業ではなかなか契約に結び付かない、営業マンの数が少ないなどの問題がある場合はプル型営業への移行をお勧めします。
実は、現段階ではプッシュ型とプル型の営業の費用対効果はそれほど差はなく、プッシュ型でもプル型でも同じぐらいの利益を得られます。

それでも3年後にはプル型に特化していくのではないかと私は予測しています。その点も踏まえて、プッシュ型とプル型のどちらでいくのかを検討してください。

工藤龍矢書籍『グーグル営業』より抜粋

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