グーグル・アナリティクスで「売れるキーワード」を分析する

ホームページの閲覧に関する大体のデータを把出世したら、次はキーワードを中心に分析を行います。第3章でキーワード対策については詳しく述べますが、まずは自社のホームページを検索する人がどのようなキーワードを使っているのかを確認します。使用されているキーワードを上位から表示する一覧が「キーワード」のページです。これをもとに次の5点をチェックします。

1、訪問激・コンバージョン率とも上位のキーワードは何か

ユーザーがどんなキーワードで検索して自社のホームページに訪れているのかをチェックします。これが分からなければSEOはできません。

例えば、私が以前勤めていた会社の場合は「ソフトブレーン・サービス」「常業日報」「顧客管理ソフト」などのキーワードが上位にランクされています。ここで重要なのは、それぞれのキーワードのコンバージョン率もチェックしておくことです。「ソフトブレーン・サービス」は0.00%、「営業日報」は0.43%、「顧客管理ソフト」はo,25%となっています。このことから、訪問数の多いキーワードが、必ずしも問い合わせなどのコンバージョンにたどり着くわけではないと分かります。下位にランクされているキーワードでもコンバージョン率が高いケースはあります。ちなみに、「ソフトブレーン」というキーワードだとコンバージョン率は051%になります。検索結果が上位ではないキーワードに対しては、そのキーワードでのSEOやキーワード広告の出稿を検討します。

「上位のキーワードでキーワード広告を打った方がいいのでは?」と不思議に思うかもしれません。上位のキーワードは何もしなくてもユーザーを呼び込める力を持っているので、対策は後同しでいいのです。下位の方でコンバージョン率が高いキーワードを広告文に入れ込むと、新たなニーズを抱えるユーザーを呼び込める可能性が高くなります。その道筋を整えると、より多くのキーワードからコンバージョンに導けるようになるのです。

2、直帰率の高い検索キーワードはないか

キーワードごとの直帰率をチェックします。上位に検索されるキーワードの直帰率は低く、下位の方が高いというわけではありません。「日報」というキーワードが3位にランクされていますが、直帰率は84.63%とかなり高くなっています。これはユーザーが求めている「日報」と当社の製品とが食い違っているということでしょう。直帰率が高いキーワードのランデイングページ(ユーザーが最初に訪れるページ)のコンテンツやナビゲーションを見直して、対策を繰る必要があります。

3、訪問数は多くてもコンバージョン率の低いキーワードはないか

これに該当するキーワードでキーワード広告を行っている場合、見直しを検討した方がいいでしょう。前述しましたが、「ソフトブレーン・サービス」というキーワードは上位にランクされていても、コンバージョン率は0ですが、決して社名だとコンバージョンができないというわけではありません。「ソフトブレーン・サービス株式会社」というキーワードはセッション数が少なくてもコンバージョン率は高く1.05%あります。このことから、「ソフトブレーン・サービス株式会社」というキーワードを入れた広告文にした方が効果は高いと考えられます。

4、直帰率の低いキーワードはないか

とくに訪問回数が多くて直帰率が低いキーワードは、ユーザーをコンバージョンに導く可能性を秘めている「売れるキーワード」だと考えられます。 タイトルや見出し、ページの上部などにこのキーワードを追加するなどの対策を行います。

5、訪問数は少なくても、コンバージョン率の高いロングテールのキーワードはないか

ロングテールのキーワードとは、主力のキーワードに対して、「その他大勢」に当てはまるキーワードを指します。例えばスーパーでは話題性の高い新商品ももちろん売り上げに貢献しますが、常に置いてあるその他大勢の商品の売り上げの合計額はそれを上回ります。これはロングテール理論と呼ばれています。その他大勢のうち、コンバージョン率の商いキーワードは「売れるニッチキーワード」です。当初のケースでは、「常業力強化コンサル」というキーワードで訪れた人はたった1人でした。ところが、そのユーザーはホームページを見て連絡をとり、結果的に契約を結んでいただけたのです。このため「営業力強化コンサル」というキーワードのコンバージョン率は100%となります。こういったニッチキーワードを使ってSEOやキーワード広告を実施し、確実に顧客をコンバージョンに誘導するしくみを整えます。

5つの項目のうち、重要なのは1と5です。訪問数とコンバージョン率の高いキーワードと、訪問数は少ないけれどニーズのあるキーワードを見極めて、確実にコンバージョンへと導く対策を繰るのがキーワード対策のコツなのです。

工藤龍矢書籍『グーグル営業』より抜粋

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